孤児 パレスチナ

  • 2011/10/01 09:11
  • よりわけ: 世界
2009年6月、エジプトを訪問したオバマ大統領はカイロ大学で演説した。
イスラームとの融和を宣言し、そこでパレスチナ人の国家を運営する権利を強調した。

そして2011年の今日この頃、アメリカはパレスチナの国連加盟を拒否する姿勢を明らかにした。過半数のアメリカ国民もそれを支持する。

ごく、至極普通にこれを評価すればアメリカの二枚舌は世界から批判されて当然だろう。たちの悪い虐めをするな、まだ石油が呑み足りないか、イスラエルに頭の上がらない甲斐性なし、と。


国際社会の「孤児」は国家として承認されることを求めている。
では、願いかなって国連の一員となればパレスチナでの戦火は絶えるのか?

答えは「否」。
なぜならイラクも、アフガニスタンも、国連加盟国だ。

そもそも国連に加盟するとどんな特典がついてくるのか、今となってはまったく不明だ。軍事力を持った国がその国益を得るためのあらゆる破廉恥な行動を世界に「認知」させるための役所でしかないではないか。その下にあるWHO,WFPの医療や支援の活動も極めていかがわしい

ではパレスチナはなぜに国連加盟を望むのか。
アメリカがこれを拒否することは当然知っていた。国連なる機関に本気で何かを期待してはいない。2008年の終わり、イスラエルは白リン弾、劣化ウラン弾までも使用しパレスチナの民間人を焼き殺した。クリスマス休暇中の国連は業務停止中で無反応。国連は体面を保つため敢えて休暇中の攻撃を要請したか、キリストの苦悩を分かちあうためにその誕生日の前後は虐殺をしても良いという教義があるのかどちらかは判らないが、ともあれ年が明けた後「遺憾」の意を伝えた。

いまさら国連が救世主と信じるほどパレスチナ政府も市民も愚鈍ではない。
なぜならシリアも、リビアも、国連加盟国だ。

パレスチナとしては和平交渉をしようにも「自治区」の肩書きでは「国」として交渉の席につけず、常に第三国の仲介が必要となる。国連がどうというよりも先ず「国」にならねばなにもはじまらないのだ。
現時点で多くの国から加盟支持を取り付けているパレスチナは、加盟がアメリカの拒否に妨害されたとしてもこれを機に国家として認知されることを目的としている。
「里親」など必要としていない。

 

英仏は「アラブの春」の成果の維持のために加盟を歓迎できないとの建て前を取るが内心は、波風立てて欲しくない、賛成すればユダヤ人の機嫌を損ねる、反対すればアラブ社会はもとより世界の世論に馬脚を見せることになるではないか、と迷惑がっている。ちなみにアラブの春の成果とは「アラブ諸国の民主化」などではなく欧米による石油・天然ガス利権の獲得である。ブレア元首相は反対票集めに各国を説得(恫喝)している。

ドイツはイスラエルが絡むと金縛りにかかって口がきけなくなる。かわいそうなので誰もドイツを咎められない。


アメリカがイスラエルの尻に敷かれていると思い込むのは正しくない。
イスラエルはアメリカの女房ではなく、実の子供である。
アメリカが表立ってできないような汚れ仕事をさせるために作った子供が「国家イスラエル」なのだ。そして当のアメリカもかつては同じ事情で生まれたイギリスの子供だった。

パレスチナが国連加盟を果せがイスラエルが怒り狂いまた爆撃が始まりそして報復合戦。

加盟がかなわなければパレスチナ側の不満が爆発しイスラエルに攻撃、そして報復合戦。


中東の火種は世界の金ヅル、どちらに転んでも結果は同じだが、アメリカにしてみれば後者のほうが馬鹿息子のためにも都合が良い。


日本。アメリカを愛して止まない我が日本政府は同盟国という愛人関係にありながら賛成の意向を見せ、とりあえず国民からの総スカンから逃げた。

しかし事実上、誰かが「いや」と言ったところで何も変わらない。
だから日本がいやと言ってもが咎められない。咎める必要すらない。
賛成できても「孤児」パレスチナについて意見することは許されない。
そして当然、賛成したことの見返りを要求されるのだ。



「許して。国債買ってあげるから。TPPにも入るから。だから棄てないで。」
「よせよ、トモダチだろ。」

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Comment

甲辰

これが 正義 というものでしょうね。
国益や何らかの利益のため、また過去の歴史や今抱えている問題に対してのその国や共同体の正当性を示すためにいろいろと理屈や既成事実を積み重ねていくのでしょうね。

いつも思うのですが 正義 には正解不正解はありません。だから厄介なのです。行き過ぎた軍事力も交渉のために正当化されるのでしょう。

世の中は 好き嫌い と 正義 によって動いていると思います。
  • URL
  • 2011/10/01 15:04

あやみ

正義なんて所詮人が作ったものですよね。

過去の記事で書いてますが、もしよろしければご覧になってください。
http://turezurebana2009.blog62.fc2.com/blog-entry-49.html
  • URL
  • 2011/10/01 16:21

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ayamiaktas

Author:ayamiaktas
筆者 尾崎文美(おざきあやみ)
昭和45年 東京生まれ
既婚 在トルコ共和国

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